
侵入犯罪件数(空き巣・忍び込み・強盗)
侵入犯罪件数について
平成21年中の侵入犯罪件数は、全国で174,243件(平成22年5月公表「平成21年の犯罪情勢(警察庁)」による)。大半が東京などの大都市だろうと思うかもしれませんが、東京都で約10,000件ほどと意外と少ない数字です。つまり、都会だけではなく地方でも侵入犯罪に遭う危険性があるので、常に用心しておきましょう。
ちなみに、侵入犯罪の発生を人口で計算すると、人口746人当たり1件。地方の田舎とはいえども、いかに危ないかが分かりますね。時間なら3分に1件、日本のどこかで侵入犯罪が起こっているのです。
侵入経路~ここが危ない
空き巣や強盗がどのような経路で建物に侵入したか、とても興味深いデータ(警視庁調べ)があります。そのデータによると、平成21年(2009年)中は次のとおりになっています。
- ガラス破り 67.00%
- 無戸締り 24.37%
- 施錠開け 3.90%
- ドア錠破り 1.70%
- 格子破り 1.62%
- その他 1.40%
ビックリなのが、ガラス破りの多さ。格子破りとは、ガラス窓の格子を外したり壊して侵入するもので、合計すると68.62%、つまり7割が窓からの侵入になっています。
逆に、玄関ドアからの侵入は、たった5.6%。これは、玄関ドアの防犯ばかりを意識した結果ともいえるでしょう。
ちなみに、このデータは、一戸建て住宅の場合。マンションなどの集合住宅では、
- ガラス破り 43.7%
- 無戸締り 36.8%
- 施錠開け 15.1%
- ドア錠破り 2.8%
- 格子破り 0.3%
- その他 1.3%
となっていて、やはりガラス破りが1位です。中層階や高層階になるとガラス破りでの侵入が難しくなるため、一戸建てと比べて玄関ドアからの侵入が10%以上高いのも注意したいところです。
事務所や店舗も要注意
これまた、平成21年(2009)年の警視庁データですが、事務所や店舗も空き巣のターゲットになりやすいことが分かります。
- 出店荒らし 14.6%
- 事務所荒らし 10.9%
- 金庫破り 3.7%
- 病院荒らし 1.6%
全体の件数のうち、約3割は商業施設が被害に遭っています。商業活動している建物よりも、住居の方が何十倍、何百倍も多いわけですが、(商業施設)3:7(一般住居)の被害割合。
つまり、事務所・店舗の商業施設はもちろん、病院など「明らかにお金がありそうなところ」は、住宅よりも狙われやすいので注意が必要です。